最近、「こんな所にAV女優が？」ということが、よくあります。
通常の風俗、ソープランドやデリバリーヘルスの在籍女性のなかに、現役AV女優が混じっているのです。
ひと昔前までは「元」AV女優というのが定番でした。
昔はすごかったんだよね～というノリです。
うお、パッケージだと、すげえ美人じゃん、というアレですね（いまでも、たくさんたくさん、そういう女性は見かけますが…）。
しかし、「現役」AV女優が風俗にいるとは、どういう事情からでしょうか。
風俗店としては、「芸能人（みたいな女の子）とエロいことができる！」というのがウリなんでしょうけれども、男性客としては、そんなことあって良いのか、という複雑な気持ちになるでしょう。
結局、行き着く先は、「現役AV女優なんて言っても、仕事ないんじゃないの…？」という疑問ではないでしょう。
実際、AV女優さんたちの仕事は、どうなっているのでしょうか。
なぜ、風俗に突然、出没するのでしょうか。
すこし、調べてみました。
プロダクションとメーカーの区別
風俗店で「現役AV女優！」と売り出すのは勝手ですけれども、そもそも、何をもって「AV女優」とするのでしょうか。
これを知るためには、AV女優には、少なくとも、二種類の会社が関わっている、ということを押さえておかなければなりません。
すなわち、AVプロダクション（AV事務所）と、AVメーカー（AV制作会社）です。
AVプロダクション（AV事務所）
AV女優に成りたい女の子が、初めに応募するのがココです。
よく言われるのが、採用面接は「アイドルの様な芸能人の選抜」といった厳しいものではなく、「会社の選考」あるいは「登録」に近いものだ、ということです。
具体的には、できる仕事の範囲、スケジュール、連絡方法、収入などの希望条件について、質疑応答が繰り広げられるみたいです。
具体的な会社の例は、以下の通りです。
有名なAVプロダクション（AV事務所）
ディアス http://diaz-g.com/
マインズ http://mines-pro.jp/pc/index.html
シーモアエンターテイメント http://cmore.jp/official/model.html
ティーパワーズ http://www.t-powers.co.jp/top/
などなど…
AVメーカー（AV制作会社）
実際にアダルトビデオ（もう「ビデオ」じゃないんですけどね…）を制約しているのが、こちらです。
AV女優の場合、主たる媒体が「アダルトビデオ」なので、実質的にこのAVメーカー（AV制作会社）が、アイドルに対するフジテレビとか日本テレビといったTV局の役割を果たす、といっても過言ではないでしょう。
具体的な会社の例は、以下の通りです。
有名なAVメーカー（AV制作会社）
ムーディーズ https://www.moodyz.com/
エスワン http://www.s1s1s1.com/
アイデアポケット http://www.ideapocket.com/
マドンナ https://www.madonna-av.com/top/
などなど…
何をもってAV女優とするのか。
この二段構え（AVプロダクション・AVメーカー）の仕組みから考えるなら、何をもってAV女優とするのか、という問いの答えは、非常に曖昧であることが分かります。
つまり、「AVメーカーから自分の出演した作品が売り出された（レンタルも可）！」これなら、間違いなくAV女優だと言ってよいでしょう。
「AVプロダクションに所属はしているが、AVメーカーから一度も出演オファーをもらったことがない…」といった女の子も居るのです。
この後者の場合、その娘はAV女優と言えるかどうか、正直、微妙ですよね。
AVプロダクションに所属していても、暇なことはある。
晴れてAVプロダクション（AV事務所）に所属しても、それはAV女優としての第一歩に過ぎません。
そこから、プロダクションのマネージャーとタッグを組み、AVメーカー（AV制作会社）に、自分を売り込まなければならないのです。
そう考えると、「仕事に波がある」なんてのは、当然ですよね。
なぜなら、一本の出演契約ができたとしても、その撮影が終わったら、仕事は無くなるのですから。
AV女優の中には、「単体女優」と言って、AVメーカー（AVプロダクションじゃないですよ！）と専属契約を結ぶツワモノも居ます。
みなさんの知っているAV女優（JULIAさん、RIONさん、紗倉まなさん、等々）は大概、そういった単体女優さんでしょう。
彼女たちの様になると、安定して仕事がもらえ、仕事に波がありません。
しかし、大半のAV女優（90％以上がそうだと言われています）は、そんな恵まれた環境に置かれていないわけです。
AV一本一本の契約です。
従って、仕事に波があるのは当然、と成ってしまうんですね。
現役AV女優の風俗店勤務
こういった事情を見てみると、なぜ「現役AV女優」が風俗店なんかで素人男性の性処理をしているのかも、分かるはずです。
単純に、仕事がないからです。
「現役AV女優なんて言っても、仕事ないんじゃないの…？」この男性客の直感は、当たっていたわけです。
しかし、だからといって「現役AV女優」は、卑屈に成っているのでしょうか。
そうでもないでしょう。
ある意味、知名度というか希少価値は恐ろしいものです。
「現役AV女優」というだけで、珍しがって指名してくる男性客は、たくさん居るのですから。
お店にとっても集客力アップに繋がるし、形はどうあれ、頼りにされるというのは、悪い気分がしないでしょう。
そもそも、AV女優をやっている、という時点で、ちょっとやそっとで、心は折れないはずです。
なので、「現役AV女優」は、くじけてなんかいないんですね。
お仕事いろいろ
そもそも、AVプロダクション（AV事務所）所属と言っても、お仕事はAV出演だけとは限りません。
考える限りでも、以下のようなものがあります。
・雑誌のヌードグラビアの撮影（トップを飾るようなものではありません。よくエロ本で「淫乱娘のナントカ」みたいな写真つきページありますよね。あれです）
・もっとマニアックな「撮影会」出演（オタクわらわら…）
・企画女優（※）ではなくして、Vシネマなんかの濡れ場に、ぽっと出演。
・ライブチャット（結構知られていないことが多い）。
（※AVメーカーが企画した作品に、多くのAV女優の中の一人として出演するAV女優のことを指します。ハイアラーキー的な＝階級的な言い方を許してもらえるなら、最下層のAV女優です）
こういった仕事で、AV出演の無い閑散期を埋めてゆくのも、AV女優としての生き残りの術でしょう。
その選択肢のひとつとして、ソープランドやデリバリーヘルスで働く、というのも当然、アリなわけです。
こうして、「現役AV女優」が、いろいろな風俗店に出没するようになって来たのですね。
安定して稼いでいるＡＶ女優は一握り
いかがだったでしょうか。
AV業界が厳しいこと、AVプロダクション（AV事務所）に所属したとしても安泰ではないということを、最近風俗関係に見かけるようになった「現役AV女優」現象に沿って、考えてみました。
確かに、「ワタシ、プロダクション所属なの」と言えるのは、華々しいことに違いありません。
しかし、プロダクションは、あくまでマザーベースみたいなもの。
いわば、駆け込み寺で、本当の戦場は、その中にではなく、その外、AVメーカーにおける他のAV女優との熾烈な競争にあるんですね。
競争が熾烈なだけに、「今月は仕事が少ない…」なんて悲惨なことが、多くのAV女優には起こり得るのです。
だから食べてゆくために、風俗店勤務というのも、多くのAV女優にとって、選択肢として残ります。
逆に、「いつでも副業を（ソープ可）！」くらいの根性でAV業界に向かって行った方が、サバイバルには勝ち残れるのかも知れませんね。
どんな形であれ、それぞれのAV女優が、単体として売れる日を夢見て、日々の生活をがんばっているんですね。
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