社会人になると、結婚式や披露宴に出席する機会が増えますよね。結婚式に出席すると、「いつか私も」とか「こんな結婚式したいなぁ」とウェディングドレスをまとった花嫁の姿を、羨望のまなざしで見ていた方も多いのではないでしょうか。そんな結婚式や披露宴に、代理出席するバイトがあることをご存じでしょうか。結婚式に出席して、美味しいお料理を食べて、感動的な気持ちになれるなんて、素敵なお仕事ですよね。その気になる仕事内容やお給料事情などに迫ります。
結婚式の代理出席バイトとは？
結婚式に代理出席するバイトと聞いても、ピンとこない方がほとんどでしょう。世の中にはさまざまなバイトがありますが、結婚式に代理出席するバイトを経験したことがある方は少ないのではないでしょうか。
新郎新婦に依頼され結婚式に出席
「そもそも、誰が結婚式の代理出席を依頼するの？」と思った方も多いはず。さまざまなケースが考えられますが、一般的には新郎新婦がクライアントになることがほとんどです。新郎新婦といえば、結婚式や披露宴の主役ですが、どうして結婚式の代理出席を依頼するのでしょうか。これにも、さまざまなケースが挙げられます。次で詳しくご説明しましょう。
どんな時に依頼される？
結婚式には、新郎新婦双方の親族や友人、知人、恩師などが出席します。基本的には、新郎新婦双方のゲストが同じ割合となるように招待するのが一般的ですが、場合によってはそうもいかないことも。例えば、新郎側のゲストのほうが極端に多い、といった状況に陥ることもあります。逆に、新婦側のゲストが多く、新郎側ゲストがほとんどいない、といった状況になることも考えられます。
さすがにこれでは、人数が極端に少ない側は居心地が悪く感じてしまうでしょう。招待した側も何となく立場をなくしてしまい、恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。このようなときに、結婚式の代理出席を依頼することがあります。ゲスト数のバランスをとるために依頼するわけですね。また、挨拶やスピーチをしてくれる友人や知人がいない、余興をしてくれる人が見つからない、といったときにも代理出席のバイトを依頼するケースがあります。
結婚式の代理出席バイトを始めるには？
求人情報誌や求人サイトなどで、結婚式の代理出席バイトの求人を目にしたことがあるでしょうか。恐らく、ほとんどの方は目にしたことがないでしょう。では、結婚式の代理出席バイトを始めるにはどうすればいいのでしょうか。
請負会社の募集へ応募
結婚式の代行や、エキストラの派遣を行っている会社が人材を募集しています。求人広告を出稿するケースは少なく、ほとんどの会社では自社ホームページに応募フォームを設けています。そのため、結婚式の代理出席バイトをしたいのなら、こうした会社のホームページにまずアクセスしましょう。ホームページに申し込みフォームが設置されていることが多いので、そこに必要事項を記入して送ります。もちろん、申し込みをしただけでエキストラとして登録されるわけではありません。請負会社の面接が実施されるので、それをクリアしなければ結婚式の代理出席バイトはできないのです。
面接を経て採用
一般企業にアルバイト応募したときと同じように、面接を受けなくてはなりません。結婚式や披露宴といった、人様の人生で最も晴れやかな舞台に出席するバイトなので、さまざまな部分を面接でチェックされます。例えば、一般常識があるかどうかは厳しくチェックされます。一般常識のない方を、人様の結婚式へ出席させるわけにはいきませんよね。このような方を代理出席させてしまうと、式そのものが台無しになってしまうかもしれません。
また、社会人としての礼儀やマナーなどをわきまえているかどうかもチェックされます。きちんと挨拶ができる、正しいマナーで食事ができるといった部分は大切ですよね。結婚式や披露宴にはたくさんの人が集まるので、そこで新郎新婦の友人・知人としてきちんと振る舞えるかどうかをチェックされます。マナーや話し方などに自信がない方は、面接前にトレーニングしておくとよいかもしれませんね。
応募資格や必要なもの
職種によっては、応募の際に資格が必要となることがあります。また、面接時に持参するものを指示されることも珍しくありません。では、結婚式の代理出席バイトの応募資格や必要なものは、いったいどのようなものなのでしょう。
応募資格
結婚式の代理出席バイトへ申し込むにあたり、特にこれといった資格は必要ありません。免許や国家資格、民間資格などはいっさい必要ないので、誰にでも応募資格はあります。ただ、年齢制限が設けられていることが多いので、そこは注意が必要です。基本的に20歳以上の方が対象で、場合によっては上限が設けられることもあります。また、結婚式に出席するバイトなので、結婚式に関するマナーもある程度知っておかねばなりません。
仕事に必要なもの
結婚式に出席するのにふさわしい服を用意しましょう。基本的に、服は自前で用意しなくてはなりません。女の子が結婚式にゲストとして参加するときは、ドレスやワンピースなどを着用するので、準備しておきましょう。
ドレスやワンピースを用意するときの注意点ですが、結婚式のゲストにふさわしくないものを選んではいけません。例えば、白いワンピースやドレスは絶対にNGです。結婚式当日に、白いドレスを着用していいのは花嫁のみ。ゲストが花嫁よりも目立ってしまってはいけません。
また、露出の多いドレスやミニ丈のワンピースなどもふさわしくないので、覚えておきましょう。ほかにも、ファーなど毛皮のついたドレスは殺生を想像させるので、結婚式にはふさわしくありません。
ご祝儀に関しては、会社側から支給されることがほとんどです。きちんとご祝儀袋に入れられて渡されるので、それをそのまま会場の受付で渡しましょう。
私は何年か前に、結婚式の代理出席のバイトをしたことがあります。面接はそれほど厳しくなかったのですが、話し方や言葉遣いなどはしっかりチェックされていたと思います。結婚式に何度か出席したことがあるのなら、問題なくできると思いますよ。
結婚式の代理出席バイトの仕事内容
結婚式に出席し、具体的にどのようなお仕事をするのかは気になるところですよね。ここでは、結婚式の代理出席バイトでどのようなお仕事を担当するのか、詳しく見ていきましょう。
主に披露宴から出席する
結婚式は、大きく挙式と披露宴にわけられます。挙式には、新郎新婦の親族や仲のよい一部の友人などが参加するので、それ以外のゲストは披露宴から出席するのが一般的です。そのため、結婚式代理出席バイトのスタッフも、披露宴から出席することがほとんどです。ただ、クライアントである新郎新婦から、挙式にも出席してほしい旨が伝えられていた場合には、要望通りにします。
基本的には披露宴から参加することが多く、場合によっては二次会への出席を求められることも。披露宴にはたくさんのゲストがいたのに、二次会で極端に人数が少なくなってしまうと不自然ですよね。正規のゲストに疑念を抱かせないよう、二次会への出席を求められることがあることも覚えておきましょう。
関係なくてもお祝いする気持ちは大切
自分と縁もゆかりもない人の結婚式への代理出席なので、特別な感情を持つことは難しいかもしれません。ただ、無感情でいるとそれが表情や態度に出てしまい、周りの人に違和感を感じさせてしまう恐れがあります。そうしたリスクを回避するにも、お仕事をするときはお祝いする気持ちは持ちましょう。せめてそのときだけでもお祝いする気持ちを持てば、周りに溶け込みやすくなります。
事前の準備も必要
当日は、新郎新婦の友人や知人として振る舞わなくてはならないので、しっかりと準備をしておかねばなりません。ほかのゲストから話しかけられることもあるので、きちんと対応できるよう仕上げておきましょう。
特に、新郎新婦との関係性を尋ねられることは珍しくありません。披露宴ではお酒も入るので、たくさんの方からフランクに話しかけられることもあるでしょう。そうしたタイミングで、新郎新婦との関係性や名前などを聞かれることはよくあります。
ここで対応を誤ってしまうと、代理出席であることがバレてしまうかもしれません。このバイトをするうえで、それだけは絶対に避けなくてはならないので、ボロが出ないよう入念に事前準備をしておきましょう。名前や住所、新郎新婦との関係性など、設定を忘れないようにしてくださいね。
私が過去に結婚式代理出席のバイトに参加したときも、新郎新婦の友人から話しかけられたことがありました。その瞬間は正直ドキッとしましたね。あのようなおめでたい席では、みんながフランクに会話しているので、話しかけられないほうが少ないと思います。演技力も必要ですよね。
結婚式の代理出席バイトの報酬
代理出席のバイトでどれくらいのお給料をもらえるのか、といった部分も気になるところ。エキストラとして登録する請負会社にもよりますが、ここでは一般的な報酬の相場をご紹介します。
1回あたりの報酬
基本的にこのお仕事は毎日はありません。突発で発生することが多いので、その都度報酬が発生します。1回出席していくら、といった感じですね。余興をする場合とそうでないケースとで、報酬が変わることがほとんどなので、覚えておきましょう。
余興なしの場合
だいたい1回あたり5,000円以上が相場です。時間は3～4時間ほどですが、ほとんど座ったままなので体力的には厳しくないでしょう。座って結婚式に参加しているだけで5,000円もの報酬をもらえるのは、魅力的ですね。
余興ありの場合
結婚式につきものの余興。仲のよい友人などが行うことが多いですが、余興をしてくれる人が見つからなかった場合に、代理出席を依頼されることがあります。このケースでは、余興を任されることもあるので、クライアントの要望を聞きつつしっかりこなさなくてはなりません。余興を行う場合には、10,000円を超える日給を得ることも可能です。余興で会場を沸かせる力が必要で、演技力なども求められるので難易度が高いのです。それゆえに、余興があるケースでは日給が倍額以上になることも珍しくありません。
美味しいごはんが食べられ引き出物ももらえる
結婚式といえば美味しい食事も楽しみのひとつですよね。結婚式代理出席のバイトは、あくまで一般のゲストとして出席しているので、料理も普通に食べて問題ありません。むしろ、食べていないと不審に思われてしまうでしょう。もちろん、結婚式の披露宴なので出される料理は無料です。さらに、引き出物までもらえます。結婚式では、帰り際にゲストへ引き出物が渡されますが、代理出席のスタッフも一般のゲスト同様にもらえるのです。これも地味に嬉しいポイントですね。
私が以前参加したことのある代理出席のバイトでは、高級なフランス料理が出されました。無料でめちゃくちゃ美味しいフランス料理を食べられて、なんて素晴らしいバイトなんだろうと感動した覚えがありますね。
結婚式の代理出席バイトをするにあたっての注意点
いろいろな魅力のある結婚式代理出席のバイトですが、いくつか注意点もあるので覚えておきましょう。
周囲に正体がバレないようにする
代理出席しているゲストがいることは、新郎新婦のみが知っているケースがほとんどです。周りのゲストからは、自分たちと同じように招待されたゲストだと思われているので、決して正体がバレてはいけません。正体がバレないように、事前に設定をきちんと決めておきましょう。新郎新婦との関係性を聞かれることは特に多いので、設定を守りながら演技で乗り切ってください。
連絡先の交換はしない
結婚式に参加しているほかのゲストと仲良くなってしまうケースも少なくありません。ほかのゲストから、連絡先を交換したい、といわれることがあるかもしれませんが、応じないようにしましょう。連絡先を交換してしまうと、そこから正体がバレてしまう恐れがあります。ひいては、新郎新婦にも迷惑をかけてしまうので、注意してください。会場のゲストと仲良くするのはいいのですが、距離感を間違えないようにしましょう。
私も、代理出席のバイトをしているときに、男性ゲストから連絡先を交換しようと言い寄られました。私の場合は、二次会にも参加していたので、それも声をかけられた理由かもしれません。ちょっといい男性だったので連絡先交換できなかったのは残念でしたね。
まとめ
結婚式に実際に出席したことのある方なら分かると思いますが、結婚式や披露宴に参加して、座っているだけで報酬を得られる代理出席のバイトはとてもオイシイバイトです。。美味しい料理を食べられ、引き出物までもらえるなんて魅力的なバイトです。募集案件は少ないかもしれませんが、興味のある方は求人を見つけたときぜひ応募してみましょう。普通のバイトとは違った楽しみを見出せ、何件も引き受けてみたいと思うようになりますよ。
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