2016年に英国がEUを離脱するかどうかを決める国民投票を行い、離脱派が勝利しました。
英国のEU離脱は日本や風俗業界にも影響があります。
この記事では、英国のEU離脱にどういう意味があるのか、日本や風俗業界にどういう影響があるのかということをご説明します。
イギリスのEU離脱って簡単に言えばどういうこと？
イギリスのEU離脱というニュースを聞いても何のことかわからないという日本人も少なくありません。
まずはEUという組織と、それを離脱するというのがどういうことなのかについて簡単にご説明します。
EUというのはヨーロッパ連合の事です。
ヨーロッパにはイギリスやフランス、ドイツなどを含めて国が沢山あります。
当然国ごとの法律があり、通貨がありそれぞれの国が自分たちの国が豊かになるように頑張ってきました。
しかしアメリカの圧倒的な経済力や国土が広く人口が多い中国の経済的発展とくらべて、一つ一つの国が小さいヨーロッパでは1カ国だけでそれに対抗するのは不可能です。
そこで、ヨーロッパの小さな国が手を組んで大きなチームになって、アメリカや中国に対抗しようというのがEUが始まった理由です。例えば東京や大阪に対抗するために東北地方の県が手を組んで「東北県」というひとつの県になってしまうようなイメージです。
EUに加盟することによって、お互いの国の関税を安くして貿易を盛んにしたり、ユーロという共通の通貨を作ってドルに対抗したりすることができます。
そして何よりもお互いが手を組んでいて経済的な結びつきが強くなるので、戦争が起こりにくいというメリットもあります。
他国を軍事的に攻撃すれば、その被害は経済的に自分の国にも影響があるので戦争を避けるようになるのです。
戦争が起こる可能性が低くなれば軍事費用を抑えてその分国内の政治にお金が使え、さらに発展することができます。
このようにEUによってヨーロッパ各国は経済的に様々な恩恵を受けていました。
しかし、EUはメリットばかりではありません。
経済的に強い関連性があるということは、経済的に失敗してしまった国の影響ももろに受けることになってしまいます。
EU加盟国はEUに対してそれぞれの国ごとに決まった金額を負担しています。
豊かなイギリスはその中でも経済的負担が大きく、さらに他国の尻拭いのために大きな金額を求められるのです。
ギリシアが経済破綻したというニュースを聞いたことがあるという方も多いと思いますが、EUに加盟している以上はそういったお金の管理を失敗した国の尻拭いもしてあげなくてはいけないのです。
また、お互いの国の行き来がしやすくなっていることもあり、経済破綻したギリシアやシリアなど中東の難民もヨーロッパ各国に多く押し寄せてくるようになりました。
そんな難民たちが最も行きやすいのは、経済的に豊かで福祉が充実しているイギリスです。
しかも難民の中には世界的に最も普及している英語が話せる人がたくさんいるため、その点でもイギリスは難民の行き先として最適だったのです。
難民が沢山流入してくると、当然その難民に対する援助のためにお金がかかります。
しかも難民は特定の住所を持たなかったり、グレーな職業に就くことが多いので治安も悪くなります。
そのためイギリス人にとっては、難民が増えることによって経済的な負担が増えるし、治安も悪くなるというデメリットが増えてきたのです。
EUに加盟している以上はこのように経済破綻した国の尻拭いをしたり、難民を受け入れることを避けられません。
このような理由で、イギリス国内でEU離脱の声が広がっていきました。
EUに加盟していることによって得られる経済的なメリットとデメリットを比較すれば、メリットの方が大きいと言われており、国民投票も結局EU残留でおさまるだろうと考えられていました。
イギリス政府もそう考えて国民投票を実施しましたが、イギリス人の不満は想像よりもはるかに大きかったようで、国民投票によってEU離脱が2016年6月に決定しました。
英国がEU離脱した結果どんな変化が起きたの？
実際にEU離脱が決定するとイギリスだけではなく世界中に様々な影響がありました。
他国の企業がイギリスを見限り失業者が増える
イギリスがEU加盟国だったころはロンドンに拠点をおいておけばヨーロッパ各国とのビジネスがしやすかったためロンドンには世界中の金融機関や企業の拠点があり経済的にも賑わっていましたが、EU離脱が決まると各国の企業は他のEU加盟国に拠点を移し始めました。
それによって経済が悪化し、失業者も増えました。
ポンドの価値が下がる
EU離脱によってEU加盟国だけが使えるユーロが使えなくなり、イギリスの通貨であるポンドを使用することなります。
ところがユーロはヨーロッパ各国が使っているため世界的な信用が高く価値もありましたが、EUから離脱して混乱しているイギリスのポンドは世界的な信用がなく価値も低くなってしまいました。
通貨の価値が下がることは経済的な混乱に繋がります。
経済的な失敗をしたときの保険がない
これまでイギリスが他国にしてきたように、EUに加盟していれば経済的に失敗しても他国が援助してくれましたが、今後はイギリスは失敗してもどこの国にも助けてもらえなくなってしまいました。
他国との貿易に支障が出る
EUから離脱すれば他国との貿易の際に高い関税がかかり、手続きも増えます。
輸出や輸入が減れば経済は悪化します。
スコットランドが独立しようとする
そもそもイギリスもイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドという４つの国が連合して出来ている国です。
その中でもスコットランドはEU離脱の国民投票では62%が残留に投票していましたが、イギリス全体でEU離脱が勝ってしまいました。
そのためスコットランドではイギリスから独立しようという機運が高まっています。
もしスコットランドが独立してしまえば、イギリスにとっては国民も国土も減るため大きな痛手になります。
EUに支払っていたお金が国民に還元されない
EU離脱派の政治家は「EUに支払っていたお金を国民に還元するので、国民は豊かになる」という公約を掲げていましたが、実際はEU離脱によって増えてしまった費用として使われてしまうことになり、国民への還元はありませんでした。
移民が減らない
EU離脱の最も大きな理由であった移民問題ですが、移民はEUに関係なく発生しますし、過ごしやすいイギリスに押し寄せるという減少は変わりませんでした。
移民の受け入れはEUから要請されていたものではあったので、イギリスが移民の受け入れを拒むことはできます。
しかし周囲の国との関係性や貿易を続けるためには、移民の受け入れを拒否することが出来ず、結局移民問題は何も解決しませんでした。
EU離脱によって、経済的に潤うはずだと考えていたイギリスですが、このように離脱したことによって発生している経済的デメリットが多いため、現在では再度国民投票を行うという案も出ています。
英国のEU離脱で日本の景気や風俗業界にはどういう影響があるの？
日本企業のヨーロッパへの進出先として、イギリスはドイツについで2位です。
当然イギリスの経済が悪化すればそれらの日本企業にも影響があります。
また、ヨーロッパが混乱しているためユーロやポンドの価値が下がり、逆に円の価値が高まりました。
価値が高まると俗に言う円高になります。
簡単に言えば、円高になると海外への輸出が弱まり日本経済にも悪影響があります。
さらに円高になると海外からの旅行客が減ってしまうのです。
これは風俗業界にとっても痛手になります。
特に外国人観光客を受け入れているお店ではお客さんの数が減るということです。
最近では吉原などに、積極的に海外のお客さんを受け入れているお店が多くあります。
海外向けの広告をだしていたり、お店のホームページに外国語を付けているお店もあります。
そういうお店ではEU離脱による円高によって、お客さんが減ってしまうという減少が起きる可能性があります。
海外からのお客さんがほぼいないお店にとっては関係ないように思えますが、経済が悪化すれば風俗業界全体のお客さんが減ってしまうことになります。
さらに経済悪化によって昼職で稼げなくなった女性が副業として風俗嬢を始めることもあります。
そうすると風俗嬢全体の数が増えてレベルが上ってしまうため、既に風俗嬢として働いている女性が今までのように稼げなくなってしまうこともあるのです。
まとめ
英国のEU離脱の概要と、それに伴う影響についてご説明しました。
EU離脱に伴う日本経済の悪化は風俗業界にとっても決して他人事ではないということがお分かりいただけたと思います。
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