風俗嬢も個人事業主という立場なので国民年金への加入義務があり、毎月、保険料を納付しなければなりません。
しかし、風俗嬢の中には保険料を納付していない方もいるはずです。
保険料を1年以上滞納していると、催告状や督促状が送付されてきます。
そして、それを無視していると最終的に財産が差押えにあってしまう場合もあります。
ここではそのような目に遭わないために、保険料の滞納によって発生する問題や、催告状や督促状が届いた際の対処法について紹介したいと思います。
風俗嬢には国民年金を支払う義務がある
国民年金は国民が老後を安心して暮らして行けるよう国が設けた制度で、自営業者などの個人事業主に加入が義務付けられます。
風俗嬢も個人事業主という立場になるため、国民年金への加入および保険料の支払いが義務付けられています。
この支払いは強制的なものなので、個人の意思で拒否することはできません。
風俗嬢は自分で保険料を支払う必要がある
風俗嬢は税務や社会保険上、個人事業主という立場になります。
会社に雇用されている社員であれば、税金や年金保険料については給与より天引きで支払われているため特に意識する必要がありません。
しかし、自営業者やフリーターと同じ個人事業主という立場になる風俗嬢は、税金や国民年金保険料の支払いについては自分で行う必要があります。
国民年金保険料は2017年現在で月額1万6000円ほどです。
支払いについては光熱費と同じように、登録した銀行の口座から自動引き落としで支払えます。
また、ネットバンキングを利用しても支払うことが可能です。
年金を貰うつもりがなくても支払う義務はある
年金は、老後の生活費として国から支給されるものです。
高齢者になると身体が不自由になり若い時のように働けなくなりますが、働けなくても生活できるようお金を支給してくれる制度が年金であり、国民年金はすべての日本国民が加入することを義務付けられています。
将来のために貯蓄している風俗嬢であれば、老後に年金を貰う必要がない場合もあります。
しかし、国民年金については、年金を受け取るつもりがないことを理由に保険料の支払いを拒否できません。
国民年金は強制加入の制度で、保険料は納税と同様、支払うことが義務とされているのです。
低所得者であれば、支払いが免除される場合があります。
ただ、高収入なことが多い風俗嬢が免除される可能性は、まずありえません。
この年金保険料を適切に支払わないと、後になって大変な目に遭遇しかねないため注意が必要です。
保険料を支払わないことのリスク
保険料を支払わないことは、国民年金へ加入していないことを意味します。
年金へ加入しておかないと、老後に年金が受け取れず安心して暮らせなくなるだけではなく、障害年金が受け取れなくなるなどの様々なデメリットを受けてしまいます。
将来、年金が受け取れなくなる
国民年金は、安心して老後を暮らせるようにするために設けられた制度です。
高齢になると若い時のようには働けなくなりますが、風俗の仕事であればそれは尚更です。
十分に貯蓄があれば話は別ですが、蓄えがないと歳をとってからの生活が苦しくなり、満足に生活できなくなってしまいます。
ここで、年金が受け取れれば最低限の暮らしはできるようになります。
保険料を支払っておかないと、年金に未加入の状態となるため老後に年金を受け取れなくなります。
将来の不安を解消するためにも、保険料の支払いが不可欠なのです。
国費が投入される年金を貰わないのは損
現在の国民年金には税金が投入されています。
年金を構成する基金の財源は、半分が国民から徴収した保険料で、残りの半分が税金です。
この年金のために投入されている国の支出額は年間12兆円ほどにも達しています。
国がわざわざ税金を投入して年金支給額を2倍にしてくれているのに、保険料を支払わないとその年金を受け取れないのです。
国費が投入されている年金を貰わないと、結果として損をしてしまうのです。
障害年金を受け取れなくなる
国民年金には障害年金の機能も追加されています。
障害年金は病気や怪我などで障害を負った際、生活して行けるように年金が支給されるもので、高齢にならなくても受け取れるものです。
日本の障害者の多くは、この障害年金を受給しながら暮らしているのですが、現在健康に暮らしていても突然、障害を負う危険性があります。
交通事故にあったり、重い病気になったりして、風俗の仕事だけではなく他の仕事もできない身体になった場合には、この障害年金が救いとなるのです。
保険料を支払っておかないと、もしもの時に障害年金が受け取れなくなって、路頭に迷うことになってしまいます。
滞納していると差押えにあってしまう
年金保険料を1年以上滞納していると、年金を管理する日本年金機構から様々な書類や通知が送付され、支払いの催促が行われます。
それを無視していると、最終的には財産が差押えられ、そこから強制的に保険料が徴収されてしまいます。
保険料の滞納が指摘された場合に、シカトするようなことがあってはならないのです。
年間所得400万円以上あって滞納していると、差押えの対象となる
国民年金の保険料は税金と同様に納付する義務があり、滞納していて悪質と判断された場合には強制徴収されてしまいます。
預金や不動産などが差押えにあってしまう可能性があるのです
年間所得が400万円以上あって1年以上保険料の納付を滞納していると、差押えの対象になります。
この所得金額は所得税を算定するためのもので、控除項目があるため実際の年収とは微妙に金額が異なります。
概ね年収が500万円以上あれば、年間所得は400万円以上に達します。
そこで、年収が500万円以上ある風俗嬢の方は要注意です。
風俗嬢であれば年に500万円以上稼ぐのも普通なので、保険料を収めていなければ、差押えの格好のターゲットになってしまうのです。
シカトは絶対にNG
差押えは国の機関である日本年金機構が行います。
税金を脱税した時や滞納した時と同様に、国が法に基づき公権力を用いて強制執行することになります。
残念ながら、この差押えから個人が逃れる方法はありません。
風俗の仕事を頑張って貯めた貯蓄や購入したばかりのマンションが、いきなり差押えの対象となっては泣くに泣けません。
差押えは督促の最終段階で行われるため、日本年金機構からの督促状や催告状が届いた際には、シカトしてはならないのです。
保険料を滞納した場合の対処法
保険料を滞納し続けていると、最終的には財産を差押えられてしまいます。
滞納していると、様々な通知が来ますが、その通知に応じて滞納分の保険料を支払えばとりあえず問題は解決します。
支払いが無理な場合には、年金事務所に相談することが必要です。
通知をシカトしていると、支払う意思がない悪質な人物と見なされ、差押えの格好のターゲットになってしまいます。
とにかく、保険料について支払う意思を示すことが重要なのです。
支払えば厄介事から解放される
保険料を滞納したとしても、いきなり差押えに合うわけではありません。
1年以上滞納している人物が差押えの対象となり、それまでに催告状、督促状、差押予告が順を追って送付されてきます。
これらの書類には滞納額の納付届も添付されており、その通知に従って滞納分を金融機関で納付することができます。
国民年金保険料は1年分でも20万円にも満たない金額で、風俗嬢であれば負担できない金額ではありません。
厄介事から解放されるには、とにかく支払ってしまえば良い、それだけの話なのです。
年金事務所に相談する
手持ちの現金が少なくすぐに払えない場合には、年金事務所に相談することもできます。
年金事務所は各地域に設置されている日本年金機構の出先機関です。
年金事務所の職員は守秘義務が課せられた公務員なので、女性の職業を詮索することはありません。
風俗嬢であることを隠していても問題とされないので安心して相談できます。
事務所の職員に支払えない理由を説明すれば、分割払いにしてもらえたり、支払期限を先延ばししてもらえる可能性もあります。
ただし、一定の所得がある風俗嬢は低所得者ではないため支払い免除は受けられません。
そこで、納付する意思を伝えつつも、今は払えないことを伝えると良いでしょう。
まとめ
風俗嬢は国民年金保険料を納付する義務を追っています。
保険料を滞納していると、最悪、財産が差押えられてしまう可能性もあります。
差押えに合わないためには、日本年金機構から送付される催告状や督促状を無視することなく、支払いに応じることが必要です。
また、手持ち現金が少なく、すぐに支払えない場合には年金事務所に相談すれば、分割払いなどに応じてもらえる可能性もあります。
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