ナイトワークの中で、女の子にダントツの人気がある「キャバクラ嬢」。短期間で高収入が得られるお仕事として有名ですが、具体的にどのように働くのか分からない女の子もいますよね。そこで、ここではキャバクラ嬢の仕事内容や、お給料事情などについてまとめました。キャバ嬢として働きたいなら、ぜひとも参考にしてくださいね。
キャバクラ嬢の役割
ご存じの通り、キャバクラはお酒を楽しむお店です。そのキャバクラ店で働く女性キャストを「キャバクラ嬢」(キャバ嬢)と呼びます。それでは、夜の蝶とも形容されるキャバ嬢は、お店でどのような役割を担っているのでしょうか。
お客さんが楽しくお酒を飲める場の提供
若い女の子がいるだけで、その場が明るく華やかになりますよね。男性だけのグループでお酒を飲むよりは、女の子がいるほうが楽しい時間を過ごせるものです。そのような時間をお客さんに提供するのが、キャストのメインのお仕事です。
もちろん、すべてのお客さんが女の子とワイワイお酒を飲みたいわけではありません。中には、静かに会話しながらゆったりとお酒を飲みたい方もいます。そのため、キャストはお客さんが何を求めているのかを察して、一人ひとりに応じたベストな接客を行わなければなりません。
お客さんがキャバクラを利用する目的
「1人で飲むのが寂しい」「お気に入りのキャストを口説きたい」など、お客さんによってお店に来る理由はさまざまです。キャバクラのお仕事を学ぶ前に、まずは男性がキャバクラを利用する目的について知っておきましょう。
非日常感を味わいたい
キャバクラで過ごす時間は、間違いなく非日常です。豪華なインテリアにドレス姿の可愛い女の子達がいる状況は、決して日常ではありませんよね。このような非日常感を味わうために、お店に足を運ぶ男性は少なくありません。
特に、自宅と職場を往復している会社員の中には、変化のない毎日の生活に飽きてしまう男性もいます。何か刺激が欲しくてキャバクラを利用し、そのまま常連さんになるケースは多いです。
キレイな女性とおしゃべりしたい
キレイな女の子と楽しくおしゃべりする時間は、男性にとって楽しいものです。ですが、普段から女の子と話す機会がない方は少なくありません。また、結婚した後で異性と出会いたいためにキャバクラデビューする男性も多いです。
話を聞いてほしい
「女の子に話を聞いてもらいたい」という理由でキャバクラ店に来るお客さんもいます。大人の男性なら、人に聞いてほしい話がひとつやふたつあるものです。気軽に何でも話せる人が周りにいれば良いですが、話せる相手がいないとストレスや不満を溜め込みがちです。
良くも悪くも、キャストとお客さんは浅い関係です。そのため、身近な人間には言えない話でもお店の中なら気軽にできるというメリットがあります。また、仕事の愚痴や家庭内の不満でも、キャバクラなら相手が笑顔で聞いてくれるので、その態度に心を癒される男性は少なくありません。
疑似恋愛を楽しみたい
すでに家庭を持っている男性でも「恋愛したい」と考えることはあります。ですが、不倫は御法度。妻がいるのに真剣に恋愛をしてしまうと、大切な家族を失ってしまうかもしれません。
キャストが相手なら恋人どうしの気分を味わえるので、これがクセになって常連になる男性は多いです。中には本気で恋をしてしまうお客さんがいるので、キャストには迫られた時に上手にあしらうスキルが求められます。

私もキャバクラでバイトをしたことがありますが、いろいろなお客さんがいたことを思い出します。中には、本気で口説いてくる男性もいました。あまりおしゃべりをせずに黙ってお酒を飲む方や、女の子に下ネタばかり言うような困ったお客さんまで、いろいろな人がいましたね。
キャバクラ嬢の仕事内容と仕事の流れ
ナイトワーク未経験の女の子にとって、キャバクラで働くには不安に感じる要素が多いでものです。すぐにお仕事に慣れるように、あらかじめキャバクラの仕事内容や流れを知っておきましょう。
店内での仕事の流れ
お店によって多少の違いはありますが、キャバクラの仕事の流れはほとんど同じです。まずは出勤からお見送りまで、順を追って簡単に解説します。
待機
出勤して衣装に着替えた後は、お客さんのテーブルにつくまで待機します。ほとんどのお店にはキャストが待機するための部屋が設けられており、お客さんが少ない時や指名してくれるお客さんがいない時は、ここで男性スタッフに呼ばれるまで待機します。
待機の仕方はお店によって異なり、フロア内で立ったまま待機するところもあれば、座ってくつろげるところもあります。厳しいお店では、待機中にスマホをいじったり寝ていたりすると減給されることがあるので注意してください。
席について接客
お客さんが増えてくると、フロアの男性スタッフから声がかかります。慣れないうちはスタッフがテーブルまで案内してくれるので、まずはお客さんに挨拶をしましょう。
軽く挨拶と自己紹介をした後は、席に座って接客します。接客内容については後ほど詳しく解説しますので、そちらを参考にしてください。
指名交渉や延長交渉
キャストが1つのテーブルにつく時間は限られています。ボーイから「今度はあの席にヘルプに入って」と言われたら、次のテーブルに行って別のお客さんを接客します。
例外として、お客さんから場内指名された場合は同じテーブルで接客を続けます。そのまま同じお客さんと会話を続けられるほか、場内指名バックも入るので、指名交渉や延長交渉が上手なキャバ嬢ほど効率よく稼げます。
連絡先交換
キャバクラのキャストとして働くうえで、お客さんとの連絡先交換は常識です。フリーや新規のお客さんでも、相手がOKなら積極的に連絡先を交換します。連絡先を知っていれば、いつでも相手に営業をかけられるからです。
ただし、他のキャストを本指名しているお客さんの場合、連絡先を聞いてはいけません。もし連絡先を交換すると、指名されているキャストから「私のお客さんを取ろうとした」と思われる恐れがあるからです。キャストどうしの揉め事は大きなトラブルのもとになるので、注意しましょう。
お見送り
接客したお客さんが帰る時は、男性スタッフに会計伝票を持ってきてもらいます。伝票が来るまで時間がかかることもあるので、お客さんが飽きないように会話をしながら待ちます。
スタッフが戻った後は、金額の書かれた伝票をお客さんに渡して清算してもらいます。その後はお店の入口までお客さんに付き添い、そこでお別れをします。なお、お見送りのルールはお店やお客さんによって異なるので、スタッフに確認しておくようにしましょう。
接客内容の詳細
ここからは、キャバ嬢の接客内容について解説します。接客自体はそれほど難しくないですが、お店ごとで細かいルールが決められている場合があります。接客の基本を覚えた上で、お店からの指示通りに接客をこなしましょう。
お客さんとの会話
お客さんとの会話は、キャストにとって重要なお仕事です。テーブルについた後はキャストからお客さんに積極的に話しかけて、その場の雰囲気を盛り上げるように努めます。
初めてキャバクラで働く場合、何を話して良いのか分からない場合もあります。その時は、あえて「私、まだこのお仕事始めたばかりで…」と正直に伝えてみるのがコツです。初々しさがお客さんに伝わって好印象を与えられます。
お客さんの中には、武勇伝など自分の話をひたすら話したがる方もいます。このようなお客さんには、相づちやリアクションを入れながら静かに話を聞くのが効果的です。無理に話題を変えると、相手の機嫌を損ねる恐れがあります。
また、無口なお客さんが相手なら、自分ができる範囲でとにかく話題を振ってみましょう。「今日はお仕事だったんですか?」「最近、暑いですね」など、ありきたりな言葉で大丈夫です。とりあえず会話のキッカケさえ作れば、後の会話がスムーズになります。
お酒をつくる
お酒をつくるのもキャストの大切なお仕事です。お酒の作り方はお店によって異なりますが、基本的にほとんどのお店では水割りで提供しています。まずはお客さんに、水割りでよいかどうかを確認しましょう。
お酒の作り方はお店のスタッフからしっかり指導してもらえます。体験入店時に先輩キャストから教えてもらえることもあるので、本入店までにしっかりマスターしておきましょう。
タバコに火をつける
お客さんがタバコを手に取ったら、ライターで火をつけます。慣れていないうちは話に夢中になって気づかないことがあるので、会話中でも相手の手元は必ずチェックしておきましょう。
火をつけるときは、お客さんから離れたところで行うのが基本です。間違っても、顔の近くでつけないようにしてください。まずは自分の手元で火を点けた後、火が消えないように片手を添えてお客さんのタバコへ近づけます。
新人キャストがやりがちなのが、接客用のライターをポーチやバッグの中に入れっぱなしにすることです。ポーチなどに入れたまま接客しても問題ありませんが、すぐに取り出せなければ相手をを待たせることになるので、ライターはスムーズに出し入れできるところに用意しておきましょう。
灰皿の交換
灰皿の中が吸い殻でいっぱいにならないよう注意しましょう。これも、新人キャストがやりがちなミスのひとつです。灰皿が吸い殻や灰でいっぱいになるとテーブルが汚れるので、なるべく早めに交換してください。
灰皿交換はお店によってルールが異なり、お客さんが1本吸ったらすぐに交換するところもあれば、キャストではなく男性スタッフを呼んで新しい灰皿と交換してもらうところもあります。新しいお店で働く場合は、やり方について最初にスタッフに確認しておきましょう。
トイレへの案内
お客さんがトイレに立つ時は、キャストが付き添うのが一般的です。初めて来店したお客さんはトイレの場所が分からないので、キャストはお客さんの斜め前を歩きながら案内します。
お客さんがトイレに入った後は、キャストは外で待機します。この時にお客さんに渡すおしぼりを準備しておき、お客さんがトイレから出てきたらおしぼりを広げて渡します。最後に使い終えたおしぼりを預かるまでがキャストのお仕事なので、忘れずに行いましょう。
店外での仕事
同伴やアフターといった言葉を耳にしたことはありませんか?これらの同伴やアフターだけでなく、お客さんを呼ぶための営業メールやLINEを送るのも、キャストの重要なお仕事です。
同伴
同伴とは、お客さんと一緒に出勤することです。キャストとお客さんが外で待ち合わせて、食事などをしてから一緒にお店に行きます。なお、キャバクラだけでなく、ガールズバーやラウンジ、スナックでも同伴OKのお店があります。
同伴はキャストとお客さんの双方にメリットがあるシステムです。キャストから見れば、お客さんを間違いなくお店に連れていける(=稼げる)メリットがあり、お客さんはお気に入りの女の子とデート気分を味わえます。
なお、同伴は絶対にしなければならないお仕事ではありません。お客さんから求められても、キャスト側が断ることはできます。ですが、同伴すれば同伴バックが基本給にプラスされ、さらにお客さんを確実に呼べるのは大きなメリットです。稼ぎを重視するならOKしたほうが良いですね。


アフター
アフターとは、お店が終わった後にお客さんとお出かけすることです。食事に行ったりお酒を飲みに行ったりすることが多いですね。
お客さんの中には、「キャストとエッチしたい」という下心を抱いている方もいます。そのような男性がチャンスを得るためにアフターに誘うケースは珍しくありません。
お仕事が終わった後は疲れていますが、頑張ってアフターに応じればお店からアフターバックが入ります。一般的にアフターバックは金額が大きいので、稼ぎたい女の子には大きな魅力です。
営業メール
ナイトワークの世界で稼ぐためには、営業メールは欠かせません。営業メールとは、来店してもらうためにお客さんにメールやLINEを送る行為のことです。ひと昔前まではメールを利用するのが一般的でしたが、最近ではLINEがよく使われています。
売れっ子のキャストほど、実はマメに営業メールを送っています。お仕事が終わった後や翌日にお礼を兼ねたメールを送るのはもちろん、休日でも時間を掛けて「また会いに来てね」などのメッセ―ジで営業をかけています。
仕事をするときの服装について
お店によって服装の派手さは違いますが、基本的にはドレスを着用して接客します。ドレスはお店からレンタルできますが、自前のドレスでも構いません。サイズの問題があるので、多くのキャストは自前のドレスを使用しています。
また、イベント時などにはコスプレ衣装を着ることがあるほか、コンセプト系のキャバクラでは花魁風のミニワンピやセーラー服などを着て接客をします。現在ではさまざまなイベントやコンセプト系キャバクラがあるので、必ずしも「キャバクラで働く=ドレスを着用する」ではないことを覚えておきましょう。

私がキャバ嬢をしていたときは、自分のドレスを着ていました。キャバ嬢専門のドレス通販サイトがあるので、それを利用すれば安くていいものが手に入りますよ。また、キャバクラはパンスト着用がNGのお店が多いので、注意してくださいね。
キャバクラ嬢として働くメリットとデメリット
これからキャバクラで働きたいなら、お仕事のメリットやデメリットについて覚えておきましょう。デメリットを知らないと働き始めてから後悔することもあるので、しっかりお勉強しましょう。
メリット
キャバクラの一番のメリットは高収入ですが、それだけではありません。キレイな恰好で働けたり、自分磨きができたりすることも、キャバクラのお仕事ならではの特長です。
頑張れば頑張るほど稼げる
時給制のバイトの場合、残業がなければ1日に稼げる金額は限られます。一方で、キャバクラの給料は基本給だけでなく、ドリンクバックや指名バックなどのインセンティブが加算されます。もともとの時給が高いうえにインセンティブも入るので、普通のお仕事よりはるかに稼ぎやすいです。
また、多くのキャバクラ店では、キャストの時給が変動するシステムを採用しています。変動する条件はお店によって違いますが、たとえば、1ヵ月に指名を5本以上とれば時給が500円アップするといった具合です。
華やかなドレスを着て仕事ができる
基本的に、キャバ嬢はドレスを着てお仕事をします。日常生活の中で、華やかなドレスを着るシーンはなかなかありません。キャバクラでは常に華やかなドレスを着れるので、キャスト自身も非日常を体験できます。
衣装をレンタルしているお店なら、さまざまなタイプのドレスを用意しています。ロングドレスやミニ、キャバワンピのようにデザインを広く選べるので、好みのドレスを着用して働けます。自分の好きな服装で働けるのは、キャバクラならではの魅力です。
自分磨きができる
実際に働いてみると分かりますが、キャストは常に男性の視線を集めます。お客さんの男性から見られると美の意識が向上し、自然と「もっとキレイになりたい!」と思えるようになります。
お店には自分よりかわいいキャストが多いので、そのような女の子に囲まれていると自然と美に対する意識が高まります。また、キレイになれば、自然とおきゃくさんからの指名の本数が増えます。自分磨きができるうえに稼ぎに直結するので、自分を変えてみたい女の子にはピッタリのお仕事です。
デメリット
キャバクラで働くメリットは多いですが、一方で、いくつかデメリットがあることも覚えておきましょう。ここからは代表的なデメリットをピックアップして解説します。
生活が不規則になる
キャバクラの多くは夕方から深夜までの営業です。キャストは夜の時間帯に出勤しなければならないので、長く働いていると自然と夜型の生活になります。深夜に仕事が終わってすぐに帰宅できれば良いですが、お客さんとのアフターがあればそれもできません。結局は朝方に家に帰り、そのまま昼ごろまで寝てしまうケースも度々あります。
生活が不規則になると、体調だけでなくメンタル面にも影響します。不規則な生活になりがちですが、お仕事を休んでしまうと元も子もありません。睡眠と食事をしっかり取って、ウォーキングして太陽の光を浴びるなど、自分なりに工夫して体調をキープするのが大事です。
ノルマがきつい
キャバクラにおけるノルマとは、キャバ嬢に課せられる指名や売上の達成目標です。キャストによって課せられるノルマは異なり、1か月に5本以上の指名獲得を課せられることもあれば、30万円の売上を達成するように指示されることもあります。
厳しいお店の場合、ノルマを達成できないと罰金などのペナルティが発生します。そのため、キャバ嬢は「ノルマを達成しなければ……」というプレッシャーを抱えながら働かなければなりません。
どの程度のノルマをキャストに課しているかは、お店によって大きく異なります。中にはノルマがゼロのお店もあるので、不安なら応募や面接の時にしっかり確認しておきましょう。
プライベートがなくなる
売れっ子のキャストになるほど、プライベートの時間は減ります。人気が高くなれば指名客をたくさん抱えるので、多くの営業メールやお礼メールを送らなくてはなりません。女の子によっては、休日のほとんどをお客さんへのLINEに費やしている子もいるくらいです。
また、キャバクラのお仕事の中には、同伴やアフターがあります。同伴がある日は普段より早めに自宅を出なければならず、アフターがある場合は帰宅する時間が遅くなります。プライベートで自由に使える時間が減るので、「遊びに行きたくても行けない……」という生活になることもあります。

私が感じた最大のメリットは、稼ぎやすいことですね。ほかのアルバイトで、キャバクラほどたくさんのお金を稼ぐのは難しいですからね。デメリットは、やっぱりノルマでしょうか。私の勤めていたお店は特にノルマが厳しかった……。ノルマについては、面接の時にちゃんと質問しておくといいですよ。
キャバクラ嬢の給料
それでは、実際にキャバクラで働いたらどれほど稼げるのでしょうか。正直に言えば、キャバ嬢のお給料は人によって大きく変わります。驚くほど稼ぐキャバ嬢がいる一方で、あまり稼げていない子がいるのも事実です。
キャバクラ嬢の月収は?
売れっ子と呼ばれる人気の高いキャバ嬢になれば、ケタ外れのお給料を稼いでいるケースもあります。まずは売れっ子と普通のキャバ嬢の、双方の月収の目安について解説しましょう。
売れっ子キャバクラ嬢の月収
多くの指名客を抱える売れっ子キャバ嬢の中には、月収100万円を稼ぐ女の子もいます。超がつくほどの売れっ子になれば、月収100万円どころではありません。1か月でサラリーマンの年収を稼ぐのは当たり前です。
ですが、ここまで稼げているキャバ嬢はごく一部です。頑張れば一定の収入まで稼げるようになれますが、キャバクラは人気商売なのでどうにもならないこともあります。努力だけでは超えられない壁があることを覚えておきましょう。
平均的な月収
キャバクラで働く女の子の平均月収は30~40万円で、一般の会社員より少し多い程度です。具体的な金額を知って「思ったよりも少ない……」と感じた方も多いでしょう。
また、キャバクラの月収は働くエリアによっても大きく変わります。たとえば、大都市で働く女の子のお給料が月40万円程度なのに対して、長崎や沖縄などは25万円程度です。ガッツリ稼ぎたいなら、東京や大阪などの大都市圏のお店で働くことを検討しましょう。
キャバクラ嬢の時給が決まる仕組み
キャバクラの給料は時給で計算されますが、コンビニやファミレスなどのバイトとは違って、時給が頻繁に変動します。ここでは、キャバクラにおける時給の種類をご紹介します。
固定時給
固定時給とは金額が固定された時給のことで、コンビニや居酒屋など一般的なバイトと同じ形式です。たとえば固定時給3,000円で5時間働いた場合、15,000円のお給料が支払われます。
キャバクラでは、完全な固定時給制のお店はほとんどなく、後で紹介するスライド時給制を採用しています。固定時給が適用されるのは、入店したばかりの新人期間に限定しているお店が多いです。
入店したばかりのころは、指名してくれるお客さんが1人もいません。ほかのキャストに比べて不利な状況なので、固定時給が適用されます。新人期間が終わると、後述するポイントスライドや売上スライド制にシフトする流れです。
ポイントスライド制
獲得したポイントに応じて、時給が変動するシステムです。1か月で100ポイントを獲得した場合では翌月の時給が4,000円、150ポイントなら5,000円……といった具合に時給が上がります。
指名や同伴、アフターなど、仕事内容によって異なるポイントが割り振られています。指名が入ると2ポイント、アフターを受けると5ポイントといった感じです。基本的にポイントを集めるほど時給がアップするので、シンプルでわかりやすいシステムと言えます。
売上スライド制
キャストの売上に応じて時給がアップするシステムです。たとえば、1か月で100万円を売上げたら翌月の時給が5,000円、150万円なら6,000円……といった感じです。
このシステムで有利なのは、お金をたくさん使ってくれる太客をキープしているキャストです。1回の来店で数十万円をパーッと使うお客さんがいれば、月に2~3回来てもらうだけで高額な売上を達成できます。
指名客をたくさん抱えていても、お金を使ってくれなければ売上は上がりません。逆に、指名客が1人しかいなくても、ドカンとお金を使ってくれれば売上が上がるので、時給も大幅にアップします。
指名スライド制
獲得した指名数に応じて時給がアップするシステムです。ここでいう指名は本指名のことを指し、場内指名は計上されないことがほとんどです。なお、お店によっては場内指名が計上されることがあるので、面接時に確認しておくと良いでしょう。
指名スライド制のお店で有利なのは、指名客を多く抱えているキャストです。このシステムでは、売上がいくらなのかは関係ありません。もし売上が少なくても、指名を多く獲得できれば自動的に時給がアップします。
時給に各種バックがプラスされる
キャバ嬢が高収入を得られると言われる理由は、時給にさまざまなバックがプラスされるからです。仮に時給4,000円だったとしても、インセンティブが加算されることで実質の時給が5,000円以上になることもあります。
本指名バック
本指名バックは、本指名をしてもらうことで発生するインセンティブです。金額はお店によって異なりますが、500~1,500円程度が相場です。本指名されるたびに加算されるので、指名客を多く抱えているほど稼ぎやすくなります。
場内指名バック
場内指名とは、フリーや新規のお客さんがお気に入りのキャストを指名することです。ほとんどのお店では、本指名バックより金額が低く設定されています。場内指名のバックは少ないですが、そこから本指名につなげることも可能なので、新人キャストはまずは場内指名をたくさん獲得するのが目標になります。
同伴バック
お客さんを伴って一緒に出勤するのが同伴です。2,000~4,000円と、高額なバックが設定されていることが少なくありません。キャバ嬢はプライベートの時間を削って同伴をしているので、比較的高額なバックが用意されています。
ボトルバック
ボトルバックは、お客さんがボトルを頼んだときに発生するバックです。ボトル料金の10~15%程度をバックされることが多いですが、パーセントはお店によって異なります。お店でお客さんに高いボトルをおねだりするのは、その分だけボトルバックが増えるという理由もあります。
ドリンクバック
お客さんがドリンクをオーダーすることで発生します。ドリンクバックで稼ぐには、お客さんに多く飲んでもらわなくてはなりません。お客さんにドリンクをごちそうになったときもドリンクバックは発生するので、うまくおねだりしてみましょう。1杯あたり100~500円が相場です。
売上バック
売り上げた金額の数%がインセンティブとして加算されます。パーセントはお店によって違いますが、10~15%程度に設定しているお店が多いです。たとえば1日で100万円を売上げた場合、売上バックが10%なら10万円がキャストにバックされます。

私はとにかく稼ぎたいと思っていたので、同伴もアフターもすべてOKしていました。そのおかげでかなりのバックが入ったので、相当稼げていましたよ。バックの金額はお店によってかなり違うので、面接のときに確認したほうがいいですね。
キャバクラ嬢に向いている人向いていない人
どのようなお仕事でも向き不向きがありますが、キャバクラも同じです。向いている人ならすぐに人気嬢になれるかもしれませんが、向いていない人は、そもそもお仕事が長く続かないかもしれません。
キャバクラ嬢に向いている人とは?
まずは、キャバクラのお仕事に向いている人の特徴を紹介します。もし、自分が当てはまると思ったら、人気キャストとして大成功するかもしれませんよ。
野心がある
とにかくガッツリお金を稼ぎたい、玉の輿に乗れるような男性を見つけたいなど、強い野心を持っている女の子はキャバクラのお仕事に向いています。キャストは人気商売なので、野心を秘めているだけでなく、目的を達成するために一直線に突き進める子が合っています。
頭の回転が速い
キャバクラには、さまざまなタイプのお客さんが来店します。お客さんによって接客の仕方を変えなければならないので、頭の回転が速くないと難しいでしょう。また、常にお客さんの表情や態度、行動をチェックする必要があるので、観察力も求められます。
男性と話すのを楽しいと思える
キャバクラのお仕事は会話がメインです。お客さんとの楽しいおしゃべりで場を盛り上げるスキルが問われるので、人と話すのが楽しい女の子でないと務まらないでしょう。他人との会話、コミュニケーションをとるのが好き、といった子が向いています。
メンタルが強い
お客さんの中には、女の子が傷つくような暴言を平気で吐くような方もいます。「ブスだね」「太ってるね」などと言われる場合もありますが、それで傷いているようではキャバクラのお仕事は務まりません。笑って受け流せるくらいの、鋼のような強いメンタルがキャストには求められます。
実際、お客さんから心ない言葉をかけられて病んでしまい、そのままキャストを辞めてしまう女の子もいます。自分で打たれ弱いと考えているなら、他のお仕事に就くことをおすすめします。
酷いことを口にするお客さんは一部なので、キャバクラで長く働くにはなるべく気にしないことが大事です。あくまで「お金のため」と割り切って頑張りましょう。
逆にキャバクラ嬢に向いていない人とは?
ここから紹介する内容に該当する方は、キャバクラのお仕事に向いていないかもしれません。ですが、努力次第ではキャバクラで稼げる可能性はありますよ。


人見知りをする
キャバクラでは初対面のお客さんと会話することが多いので、人見知りでは話になりません。テーブルで沈黙が長く続くと、お客さんも気まずくなります。ですが、キャストとして働いているうちに慣れてくるケースも多いので、まずは続けてみることが大切ですね。
気遣いができない
キャストは常にお客さんのことを気にしなくてはなりません。灰皿が汚れていたら交換する、お酒がなくなったら作るなど、常に気遣いが求められます。気遣いができない女の子は空気も読めないことが多いので、余計なことを言ってお客さんを怒らせてしまう恐れもあります。
極端に自分に自信がない
キャバクラには、自分より可愛い女の子がたくさんいます。周りが可愛い女の子たちばかりだと、自分の見た目に自信をなくしてしまうかもしれません。自信がないと接客態度に現れるので、会話をしている男性もつまらないと感じてしまいます。たとえルックスが劣っていると思っていても、「何か問題でも?」ぐらいの気持ちで堂々と接客するメンタルが必要です。

私がいたお店で稼いでいた女の子も、かなりの野心家でしたね。「こういう子が売れるんだろうな……」と思っていたら、本当に売れっ子になりました。自信がなさそうな子もいましたが、働いているうちに慣れてきたのか、3か月くらい経つころにはかなり稼げるようになっていましたよ。
キャバクラに似た違う業種
稼げるナイトワークの代表格ともいえるキャバクラですが、ほかにも似たようなお仕事があります。もしかすると、キャバクラ以外に自分に向いているお店があるかもしれないので、合わせてチェックしておきましょう。
セクキャバ
セクシーキャバクラの略で、おっぱいパブとも呼ばれます。お客さんにお酒を作る、会話を楽しむという点ではキャバクラと同じですが、明確に違う部分があるので注意しましょう。
どんなお店?
ワンフロアの店内で、お客さんの横に座って接客します。仕事内容はキャバクラとほとんど同じですが、異なるのはお客さんからのボディタッチが許されているところです。そのため、接客中に胸などを普通に触られます。
お店によってシステムは異なりますが、オールタイム制を採用しているところでは、常にキャストがトップレスで接客をします。おっぱいを出したままお客さんの膝の上に座ったり、隣に座っておしゃべりします。
オールタイム制でないお店では、決まった時間になるとハッスルタイムと呼ばれるイベントが始まります。ハッスルタイムになると、キャストが服を脱いでトップレス状態になり、お客さんの膝の上に乗って密着します。このように、お店によってシステムが大きく異なるので、事前に確認しておくと安心ですね。
給料の相場
セクキャバはお客さんからのボディタッチがあるので、キャバ嬢よりやや時給が高く設定されています。3,000~5,000円くらいが目安で、指名やドリンクバックなどのインセンティブが加算されます。地方より都心部のほうが高時給を設定するお店が多いので、稼ぎたいのなら大都市圏のお店がおすすめですね。
セクキャバのお給料について詳しく知りたい方はコチラ
ガールズバー
キャバクラと混同されがちなガールズバーですが、似ているようでまったく違う業種です。いったい何が違うのかを見ていきましょう。
どんなお店?
キャバクラと同じく、お客さんにお酒を提供して接客するお店です。大きな違いは、ガールズバーは立ったままカウンター越しで接客するところです。そのため、酔ったお客さんに体を触られる心配がないです。
また、キャバクラにはお客さんとの同伴やアフターのお仕事がありますが、ガールズバーにはありません。ガールズバーで働くキャストは、あくまで飲食店の従業員というポジションです。
ただし、お店によっては、キャストとの同伴やアフターを認めているお店もあるので、稼ぎたい女の子は事前に確認しておきましょう。このようなお店では、キャバクラと同様に同伴バックやアフターバックなどが基本給に加算されます。
給料の相場
ガールズバーの時給は1,000~3,000円くらいが相場です。キャバクラのように隣に座って接客を行うスタイルではないので、やや低めに設定されています。基本給にインセンティブが加算されるのはキャバクラと同じで、指名やドリンクバック、フードバックなどが用意されています。
また、ガールズバーの場合には、キャストが店外でチラシを配ることもあります。チラシを配ったときには、チラシ配りバックが加算されるケースがほとんどです。
高級クラブ
高級クラブも、女の子が稼げるナイトワークとして知られていますよね。東京の銀座や大阪の新地などの繁華街には多くの高級クラブが出店しており、キャバクラなどと比べて料金が高いのが特徴です。
どんなお店?
ワンフロアの店内に、テーブルやソファーなどが配置されています。造りはキャバクラとほぼ同じと考えて良いでしょう。ただし、高級クラブはキャバクラよりゴージャスな内装のお店がほとんどです。
高級クラブのキャストはホステスと呼ばれ、お客さんの隣に座って接客を行います。接客内容そのものはキャバ嬢とほぼ同じです。大きな違いとしては、キャバクラのキャストどうしには上下関係がない一方で、高級クラブにはホステスをまとめるママがいるところです。
客層はキャバクラとは異なり、企業経営者や弁護士、スポーツ選手など、社会的ステータスの高い方や富裕層が多くを占めています。また、キャバクラはワイワイと楽しくお酒を楽しみたい男性が多いですが、高級クラブは落ち着いた雰囲気でゆっくり飲みたい男性が多いですね。
なお、高級クラブでは永久指名制度を採用しているお店が多いです。これは、お客さんが1人のホステスを指名し続けるシステムです。キャバクラでは、お客さんがいつでも自由に指名するキャストを変えられますが、高級クラブではそれができません。指名替えされる心配がないので、安定して稼ぎたい女の子にとっては大きなメリットです。
給料の相場
お店によって異なりますが、日給制を採用しているところが多いです。日給の相場は2~3万円程度となっています。
また、新人のうちだけ日給制で、その後は歩合に移行するお店もあります。歩合のほうが大きく稼げる可能性がありますが、最初のうちは指名してくれるお客さんがいないので、女の子にとっては日給制のほうが助かります。
高級クラブのホステスの中には、日給5~6万円も稼いでいる方もいます。風俗の高級店並みに稼げるのは高級クラブならではの魅力ですね。キャバクラと比べて採用基準が厳しいお店が多いですが、気になる方はぜひチャレンジしてみましょう。
会員制ラウンジ
ラウンジも、キャバクラと混同されることの多いお店です。ですが、会員制ラウンジとキャバクラではさまざまな違いがあるので、きちんと理解しておきましょう。
どんなお店?
お店の造りはキャバクラとほとんど変わりません。店内にはテーブルやソファーが用意されており、ラウンジ嬢はお客さんの隣に座って接客をします。
キャバクラと大きく違うのは、服装や髪形などのルールが特にないことです。キャバクラでは原則ドレスを着用するお店が多いですが、ラウンジでは自由な服装で接客できます。また、厳しいノルマがないので、のびのびと働けるのもラウンジならではの魅力です。
会員制ラウンジの場合、一見さんをお断りしているお店がほとんどです。中には、誰かからの紹介がないと利用できないお店もあります。会員になるには審査が行われるので、誰もが気軽に利用できるわけではありません。
お客さんを厳しく選別しているうえに、そもそもハイスペックで紳士的な方が多いので、キャバクラやガールズバーと比べて客層はかなり良いです。女の子にとって安心して働ける環境が整っているお仕事と言えます。
給料の相場
時給制のお店では2,500円程度が最低ラインですが、キャストやお店によって大きな違いがあり、中には時給3万円ほど稼いでいる女の子もいます。歩合制を採用しているお店なら、さらに稼ぎやすいかもしれません。
会員制ラウンジの場合、お客さんの利用料金が高めに設定されていることがほとんどです。そのため、売上バックが入るお店では、1回の接客で相当なバックが入ることがあります。

私はキャバクラ以外では働いたことがありませんが、高級クラブや会員制ラウンジも稼ぎやすそうですね。ですが、高級クラブは教養やマナーなども厳しく審査されると聞いたことがあります。キャバクラ感覚で面接を受けると、簡単に落とされてしまうかもしれませんね。
まとめ
キャバクラは男性に楽しい時間と癒しを与えるお仕事です。一見すると夜の蝶として華やかなイメージがありますが、実際にはメリットもあればデメリットもあります。キャバクラとして働きたいなら、どれくらい稼げるのかなどを知ったうえで、応募するかを決めたほうが良いでしょう。
また、今回紹介したとおりキャバクラ以外でも稼げる業種はたくさんあります。キャバクラに向いていない女の子でもほかの業種なら活躍できる可能性はあるので、合わせて検討してみてくださいね。






コメント